ブログ
発達障害とその理解(3)
今回は、自閉症スペクトラム(自閉症とアスペルガー症候群【ASD】)について書いていきたいと思います。ASDはADHDと同時に併発しやすい障害で両方持っている人も少なくありません。ASDの人の特徴としては、「話すときに目を合わせない」・「細かいことが気になってしまう」・「こだわりが強い」・「空気が読めない」といったものがあります。それぞれについてその内容を説明します。まず初めに「話すときに目を合わせない」というものですが、この理由は簡単で、人と目を合わせることに恐怖感があるからです。ボクサーなどが相手を挑発する時、目を合わせながら近寄って行き、にらみ合っているシーンを見たことがあると思います。それは野生の動物も同じで、【目を合わせる=戦う意思がある】と解釈されます。その状態を恐れているのです。
「細かいことが気になってしまう」・「こだわりが強い」ということに関しての例としては、ある時に「教材に関して」という内容で討論を行った際に、その中の発言者が「学校の教材では~」と発言した部分に反応して、「議題は【教材】なんですから、塾の教材も【教材】でしょう。なぜ学校に限定するのですか?」という質問を出し、そこに関して討論をしていることがありました。この様に定義の曖昧さや間違い、ルールに反したことを極端に嫌がります。
「空気が読めない」ということは、本人の感情が起伏に乏しく、相手の感情を類推することが難しいために起こります。知的能力の高い場合は、相手が怒っていることや不快であること自体は理解できますが、「なぜ」という部分を理解することができません。理由がわからないので対処のしようが無いのです。同時に自分自身の感情表現の方法もわからないため、極端な感情表現が起こることがしばしば見られます。癇癪を起す、逆に全くの無表情で無視するといったことがその典型的な例になります。癇癪は伝えたい感情があるがどう伝えてよいかわからずパニックを起こしている状態です。まずは落ち着かせるようにゆっくりと話し、落ち着いたら感情的にならないようにしながら話を聞くようにします。逆に無視しているような場合は、「言ってもどうせわかってくれない。」という無力感から来ている場合、話しても無駄と思ってしまっているので、こちらに聞く姿勢があることを示したうえで話してあげてください。
この様に接し方の難しい特性であるASDですが、他よりも非常に優れた部分もあります。例えば、「細かいことを気にして、融通が利かない」ということは、言い換えると「細心の注意を払い、正義を貫く姿勢」ということもできます。事務職・経理職など細かいミスが問題になる部署や官僚のような仕事ではその優位性が発揮されます。また、ルールの明確な職場だととても良い仕事をします。
自閉症スペクトラムの人に接する時は、暗黙の了解や行間を読むことを必要とする曖昧は言い回しや定義付けは避けるようにしてください。明確に『して良いこと』と『してはいけないこと』を示してください。そして絶対にそのルールを守るようにしてください。そうすればとても良き職人に成長します。どちらかわからない場合は、「~さんに相談すること」のようにわからない場合のルールを作ってあげることも良い方法だと思います。本当は、もっといろいろ書きたいのですが、全てを詳細に書くと本が一冊出来てしまうので、簡易にまとめさせていただきました。
自閉症スペクトラムに関して、興味を持っていただけるのであれば、NHKの海外ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』を是非一度ご覧になってください。自閉症スペクトラムの人の特有のコミュニケーションの取り方や考え方が非常によく描かれた素晴らしい作品です。
「細かいことが気になってしまう」・「こだわりが強い」ということに関しての例としては、ある時に「教材に関して」という内容で討論を行った際に、その中の発言者が「学校の教材では~」と発言した部分に反応して、「議題は【教材】なんですから、塾の教材も【教材】でしょう。なぜ学校に限定するのですか?」という質問を出し、そこに関して討論をしていることがありました。この様に定義の曖昧さや間違い、ルールに反したことを極端に嫌がります。
「空気が読めない」ということは、本人の感情が起伏に乏しく、相手の感情を類推することが難しいために起こります。知的能力の高い場合は、相手が怒っていることや不快であること自体は理解できますが、「なぜ」という部分を理解することができません。理由がわからないので対処のしようが無いのです。同時に自分自身の感情表現の方法もわからないため、極端な感情表現が起こることがしばしば見られます。癇癪を起す、逆に全くの無表情で無視するといったことがその典型的な例になります。癇癪は伝えたい感情があるがどう伝えてよいかわからずパニックを起こしている状態です。まずは落ち着かせるようにゆっくりと話し、落ち着いたら感情的にならないようにしながら話を聞くようにします。逆に無視しているような場合は、「言ってもどうせわかってくれない。」という無力感から来ている場合、話しても無駄と思ってしまっているので、こちらに聞く姿勢があることを示したうえで話してあげてください。
この様に接し方の難しい特性であるASDですが、他よりも非常に優れた部分もあります。例えば、「細かいことを気にして、融通が利かない」ということは、言い換えると「細心の注意を払い、正義を貫く姿勢」ということもできます。事務職・経理職など細かいミスが問題になる部署や官僚のような仕事ではその優位性が発揮されます。また、ルールの明確な職場だととても良い仕事をします。
自閉症スペクトラムの人に接する時は、暗黙の了解や行間を読むことを必要とする曖昧は言い回しや定義付けは避けるようにしてください。明確に『して良いこと』と『してはいけないこと』を示してください。そして絶対にそのルールを守るようにしてください。そうすればとても良き職人に成長します。どちらかわからない場合は、「~さんに相談すること」のようにわからない場合のルールを作ってあげることも良い方法だと思います。本当は、もっといろいろ書きたいのですが、全てを詳細に書くと本が一冊出来てしまうので、簡易にまとめさせていただきました。
自閉症スペクトラムに関して、興味を持っていただけるのであれば、NHKの海外ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』を是非一度ご覧になってください。自閉症スペクトラムの人の特有のコミュニケーションの取り方や考え方が非常によく描かれた素晴らしい作品です。