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木村隆良先生の出張実験教室の報告(中編)

5つ目にドライアイスの生成と液体酸素の生成を見せて頂きました。皆様ご存じの通り、二酸化炭素を冷やすとドライアイスになります。しかし、私たちが普段知っているドライアイスはほぼ純粋な二酸化炭素ではないそうです。今回のドライアイスは違います。純度が100%に限りなく近いドライアイスです。確かにいつも見ているものよりも白かったように思います。もう一つの液体酸素も酸素を袋に吸入しながら液体窒素で冷やすことで作ることが出来ます。ちなみに液体酸素とは何色でしょうか?無色透明?いいえ違います。実は薄い水色です。さらに面白い特性として液体酸素は磁性があるため、強力な磁石を用意すると引き寄せられます。これは初めて知りました。液体酸素の写真は「木村隆良先生の出張実験教室の報告(後編)」の画像として使用しています。是非ご覧ください。
6つ目に「燃焼の三要素」の実験を行って頂きました。燃焼の三要素とは、「燃料(可燃物)」・「酸素」・「熱」の三つになります。アルコールランプを消す際に蓋をかぶせて消しているシーンは記憶にあるのではないでしょうか?これは三要素のうちの「酸素」が無くなったことによって燃焼が止まります。小学校で学習する内容はこの部分になります。今回の実験ではこれに加えて、燃えている物質を液体窒素に近づけることで「熱」を奪って鎮火する方法を見せて頂きました。火災現場で放水する理由はまさにこれです。
7つ目に液体窒素で金属を冷やして、その後ハンマーで叩く実験を行いました。特に炭素が多く含まれる鉄だと極低温で非常に脆くなり折れてしまうそうです。タイタニック号の事故もこういった環境要因で留め具が脆弱になっていたと考えられているようです。因みに銅では同じ実験をしても曲がるだけで折れません。とても面白い結果ですね。
(写真は木村先生と生徒の許諾の下で撮影と掲載を行っております。)