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田んぼの生態観察の報告
先日、本塾の生徒の希望で自由研究のために『体験農園あじわい』様にお邪魔しました。『体験農園あじわい』様は大領中学校のちょうど裏側に位置しております。畑と田んぼを所有しておられ、貸し農園・収穫体験・直売などをしておられます。
今回の自由研究では、都会では滅多に見ることの出来なくなってしまった田んぼの生態系の研究のためのサンプル採取に行かせて頂きました。こちらの田んぼではヤゴ・アメンボ・タニシ等の動物と藻や水草などの植物が観察できました。アメンボは水と接する面積が少ないため、比較的温度変化に強いのですがヤゴは室温に近い常温になってしまうと死んでしまいます。つまり、田んぼの水は夏場であっても冷たいのです。この理由に関して管理者様に聞いたところ、「田んぼでは地下水を使用しているため夏場でも低温を保てている。」とのことでした。知識のある大人や生まれた時に身の回りに田んぼの存在する環境で育った人にとっては目新しい知識ではないかもしれません。しかし、都会で生まれ育ち、そういったものに触れることのない環境で育った子供にとってはとても貴重な経験になります。「地下水は何故冷たいのか?」子供にとって良い疑問です。また、こちらの藻を観察した結果面白いことがわかりました。見た目では判別しにくいですが、「水に浮く藻」と「水に沈む藻」の2種類が観察されたのです。この原因は何でしょうか?これも面白い研究課題です。さらに双眼実態顕微鏡で観察を行うとほぼ透明で足のような物がある非常に小さな生物が確認できました。動きだけを観察すると「ミミズ」のように動きます。しかし、「ミミズ」と異なり足のようなものがあるのです。正体がわからなかったため、大阪市立自然史博物館の方に問い合わせてみました。結論から言えば、「ミズミミズ」という生物の一種だったようです。水中の汚れを食べて繁殖し、水を綺麗にする役割を持った大切な生物です。同時にミズミミズの繁殖具合で水分中における不純物の多さを観測するバロメーターになる生物でもあるようです。今回の観察は採取日と観察日が離れていたため、水が濁り採取した瓶の中でミズミミズの繁殖が起きたのではないかと推測されます。動いている生体の観察は生徒にとって良い刺激になっていました。
都会ではあまり見ることの出来ない田んぼを体験できる『体験農園あじわい』様のような施設は本当に貴重です。是非この記事を読んでくださった皆様もご体験ください。
(『体験農園あじわい』の管理者様および生徒に許可を取って記事を掲載しています。)
今回の自由研究では、都会では滅多に見ることの出来なくなってしまった田んぼの生態系の研究のためのサンプル採取に行かせて頂きました。こちらの田んぼではヤゴ・アメンボ・タニシ等の動物と藻や水草などの植物が観察できました。アメンボは水と接する面積が少ないため、比較的温度変化に強いのですがヤゴは室温に近い常温になってしまうと死んでしまいます。つまり、田んぼの水は夏場であっても冷たいのです。この理由に関して管理者様に聞いたところ、「田んぼでは地下水を使用しているため夏場でも低温を保てている。」とのことでした。知識のある大人や生まれた時に身の回りに田んぼの存在する環境で育った人にとっては目新しい知識ではないかもしれません。しかし、都会で生まれ育ち、そういったものに触れることのない環境で育った子供にとってはとても貴重な経験になります。「地下水は何故冷たいのか?」子供にとって良い疑問です。また、こちらの藻を観察した結果面白いことがわかりました。見た目では判別しにくいですが、「水に浮く藻」と「水に沈む藻」の2種類が観察されたのです。この原因は何でしょうか?これも面白い研究課題です。さらに双眼実態顕微鏡で観察を行うとほぼ透明で足のような物がある非常に小さな生物が確認できました。動きだけを観察すると「ミミズ」のように動きます。しかし、「ミミズ」と異なり足のようなものがあるのです。正体がわからなかったため、大阪市立自然史博物館の方に問い合わせてみました。結論から言えば、「ミズミミズ」という生物の一種だったようです。水中の汚れを食べて繁殖し、水を綺麗にする役割を持った大切な生物です。同時にミズミミズの繁殖具合で水分中における不純物の多さを観測するバロメーターになる生物でもあるようです。今回の観察は採取日と観察日が離れていたため、水が濁り採取した瓶の中でミズミミズの繁殖が起きたのではないかと推測されます。動いている生体の観察は生徒にとって良い刺激になっていました。
都会ではあまり見ることの出来ない田んぼを体験できる『体験農園あじわい』様のような施設は本当に貴重です。是非この記事を読んでくださった皆様もご体験ください。
(『体験農園あじわい』の管理者様および生徒に許可を取って記事を掲載しています。)