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木村先生の実験教室2025-後編

今回の実験では、主にセロハンテープを利用したミラクルボードの作成と偏光の性質を利用したガラスと水晶の見分け方について勉強しました。木村先生によれば、セロハンテープは縦方向の結晶だけが揃っているという特徴があるそうです。この性質を利用して何層にも重ねてセロハンテープを張り合わせると偏光板を通じて見た際にカラフルな模様が見られます。これは積層させればさせるほど複雑な色合いを出します。日常では気付かないセロハンテープの面白い特徴ですね。ミラクルボードを作成する際は1つだけ注意点があります。それは、セロハンテープに空気を入れない様に貼ることです。極力きっちりと貼ることが必要です。
次にガラスと水晶の見分け方ですが、光源の上に偏光板を一枚載せてその上にガラス玉か水晶を置きます。それをもう一つの偏光板を使って観察します。そうすると、ガラス玉の場合は一部分が黒く見えます。しかし、水晶の場合はこういった変化がありません。なぜでしょうか?結論を言ってしまうとガラスは極度に粘性の高い「液体」です。それに対して、水晶は完全な「固体」です。この差が表れています。水晶は中に含まれている成分が規則正しく配列されています。それに対して、ガラスは配列がランダムです。言い換えるならば、綺麗に整理整頓されて陳列されている状態ととりあえずギチギチに詰め込んでいるので動かないものの配置がバラバラな陳列の違いでしょうか。もし興味が出たら、ぜひ「ガラス転移」について調べてみてください。面白い話が沢山出てきます。
偏光板とガラス玉・水晶のセットは教室に置いていますので、体験に来られる際はぜひ一度見てください。今後とも家庭教師の帝塚山をよろしくお願いします。